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容疑者ケインズ (ピンポイント選書)作者: 小島寛之出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 18人 クリック: 229回この商品を含むブログ (38件) を見る経済学の読物には魅力を感じる.大概,人間臭いストーリーが隠されてい…
なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?作者: 瀧口範子出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2008/07/12メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 70回この商品を含むブログ (25件) を見るシリコンバレー在住のジャーナリストでコンピュータ・サイエン…
伝説の半導体会社フェアチャイルドで活躍し,その後,ゴードン・ムーア(Gordon E. Moore),ロバート・ノイス(Robert Noyce)と共に偉大な半導体会社インテルを創業したアンディ・グローブ(Andrew Stephen Grove)の自伝である.彼らはまさにコンピュータ…
自由からの逃走 新版作者: エーリッヒ・フロム,日高六郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1952/01/01メディア: 単行本購入: 27人 クリック: 216回この商品を含むブログ (139件) を見る すなわち近代人は,個人に安定を与えると同時にかれを束縛していた前…
資本主義と自由 (日経BPクラシックス)作者: ミルトン・フリードマン,村井章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2008/04/17メディア: 単行本購入: 19人 クリック: 311回この商品を含むブログ (103件) を見る 序章 第1章 経済的自由と政治的自由 第2章 自由社…
「進化しすぎた脳」に続く第2弾である.この著者は,文章が読みやすく分かりやすいのが良い.最近は脳ブームで様々な情報が飛び交っているが,この本を読むことによって,脳に関して現在分かっていることの概要を掴める.タイトルにあるように,この本のテー…
政府が関わった経営再生集団である産業再生機構のCOOを務めた人である.国が関わる事業は大抵が失敗するが,産業再生機構は税金を投入せずに瀕死の企業を再生させた画期的な組織であった.成功した要因として,実態経営に国が関わらず,民間出身者で運営した…
それほどこだわりがあるわけでもないが,村上龍のエッセイは好きである.彼が考えていることと自分の考えていることが近いからである.ときどき,自分自身が浮いていると思うことがあるが,似たものが他にもいるのを知って胸をなでおろすことができる. 不祥…
21世紀の新しいビジネスモデルを紹介している本である.この新しいビジネスモデルの特徴は,情報を公開すること,興味のある者は誰でも好きなだけ参加できる.そこには「ああしろ」「こうしろ」という強制力を持った人間がいないにもかかわらず,短期間で大…
渋沢栄一の哲学「論語とそろばん」について伝記風に紹介している.分かりやすい文体で量も多くないので気軽に読める.より詳しく渋沢栄一について知りたいならば,「小説 渋沢栄一」がおすすめだ.
アメリカの理論物理学者リサ・ランドールと日本人宇宙飛行士の若田光一の対談である.NHKの番組「未来への提言」を本にしたもの.とても気楽に読める本である.リサ・ランドールは5次元世界という仮説を打ち立てていて,それを分かりやすい内容で説明してい…
本書は生物学の研究をしている著者が,DNA,ウイルス,細胞,たんぱく質の挙動などを通して,生物とは何かを考察する内容である.その中で最も興味深かったのは,動的平衡という概念である.細胞は出現から消滅まで,一方方向の時間の流れの基に活動している…
戦前と戦後に活躍した日本の経済人の名言を集めた本である.1と2の2冊組みである.現在の大企業を築き上げた創業者は,ヴェンチャー精神溢れる人間性豊かな人たちであった.彼らの語る言葉は情熱に満ちている.本書はそのほんの一部なので,それを十分味わう…
本書では「市場とはどのようなものか」を分かりやすく丁寧に説明している.副題は"Natural History of Market"となっている.一般的に,経済活動における市場の役割というテーマになると,それに反感を覚える人たちと,市場の万能性を主張人たちとに分かれて…
脳科学者が「脳は何なのか」について,高校生と語り合う内容の本である.対談形式なので,とても読みやすいが,非常に内容の濃いものになっている. この本を読むことで「最先端の研究がどのようなことをやっているのか」,「何が分かっていて,何が分かって…
NHKスペシャルで放映されたGoogle特集を書籍化したもの.番組よりも多くの内容を含み,より深堀されているので,番組を見て興味を持ったならば読んだほうが良い. 個人的には,番組を見た後でも,Googleの光と影の部分の光に意識が行きがちであった.マイク…
19世紀のヨーロッパ,アメリカの科学者達が,幽霊は実在するのかを熱心に追い求めた様子が描かれた本である.何より驚いたのは,登場する科学者達の名前だ.幽霊の存在を信じる者,幽霊の存在を主張する者達を批判する者,など立場は様々であるが,有名人ば…
エクソシストとはキリスト教の悪魔払い師のことである.日本人には,中世や映画を思わせる縁の薄いものだが,イタリアではエクソシストを求める人々が増えているらしい.バチカンの学校でもエクソシストのコースが開設されたという.本書では,現状,実際に…
ルネッサンスにフィレンツェに君臨したメディチ家.彼らがいかにして経済力,政治力を築いていったかが書かれている.このルネッサンスという中世の舞台には矛盾が溢れている.キリスト教によるモラルと商売という金銭欲である.聖職者は金貸しを卑しい職業…
昨年2006年の4月に亡くなったアメリカの経済学者,ジョン・ケネス・ガルブレイスの自叙伝的な読み物である.軽い読み物として,空いた時間に読むことができる内容だ.ガルブレイスは理想の人であった.社会の役に立つ実学としての経済学を目指した人で…
環境から経済問題を分析しているレスター・ブラウン博士の本である.現時点での環境問題を一通り総括しているので,便覧的な読み方も出来るボリュームある内容となっている.(石油,水不足,気温上昇,砂漠化,人口増加など)本の前半は,環境問題を論じ,…
1920年代から1940年代までアメリカの自動車会社General Motorsの経営に携わったアルフレッド・スローン・ジュニアが自らの経営を振り返った本である.「20世紀最高の経営書」と呼ばれ,ピーター・ドラッカーも絶賛している本である.経営書の古典だというこ…
著者はマッキンゼーで働いていた経験のある経営コンサルタントである.経営コンサルタントという仕事を通して「プロフェッショナルとは何か」ということを論じているが,正直言って失望した.内容は「カタカナ言葉」で埋まり,コンサルタントという仕事の表…
「ウェブ進化論」で21世紀のネット社会を洞察する梅田望夫氏と脳科学者茂木健一郎氏の対談である.インターネット,オープンソースという概念は,生まれてからまだ日の浅い.多くの人間が,人類社会を根本的に変える潜在力がありそうだと,期待,または恐…
IKEAという名前を聞くと,スウェーデンの家具屋さんで,デザイン性の高い家具を安く買えるというイメージを想像する.この洗練されたイメージが,IKEAが意図した結果だということに驚いた.この本によると,IKEAは,人件費の安い国で家具を製作し,法人税の…
パタゴニアという企業に興味を持ったのは,個人的にアウトドアスポーツが好きで,パタゴニアのアウトドア関係の商品のデザインが格好良く見えたことと,一方で,商品の価格が他のアウトドア関係の店よりも高く設定されていて,強気を感じたからである. この…
仕事などで,ある限られた期間だけチームが組まれたとき,予想以上の集中力,高揚感を維持して困難な使命を達成することがある.そのときのチームをホットグループと呼んでいて,この本のテーマとなっている.ホットグループは革新的なアイディアが出やすく…
仕事の関係で製品を輸出する際にコンテナを利用し,コンテナの歴史を知りたくなって読んだ.コンテナは何の変哲もない「ただの箱」であるが,それが世界基準として決められると世界経済に大きな影響を与えた.どんな形状の貨物でも,コンテナに入れてしまえ…
エルピーダメモリの社長,坂本幸雄のインタビューをまとめた本である.途中半導体についてや,戦後の日本企業の文化など,坂本氏と直接関係の無い導入があり冗長だが,インタビューの箇所は非常に興味深い.本書では日系企業と外資系企業の経営を比較してい…
経営コンサルタントという職業の基礎を作った人間,マービン・バウワーによる経営論である.マービンはマッキンゼーの経営コンサルタントであったので,タイトルに「マッキンゼー」とついているが,本書の内容とは一切関係ない.オリジナルのタイトルも"The …